miyo*MIYOKO

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ジャンゴ 繋がれざる者

またタランティーノ

1858年、アメリカ南部。奴隷ジャンゴ(ジェイミー・フォックス)は、賞金稼ぎのキング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)の手によって自由の身となる。やがて2人は協力し、次々とお尋ね者たちを取り押さえることに成功する。その後、奴隷市場で離れ離れとなってしまった妻を捜す目的のあったジャンゴは、農園の領主カルヴィン・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)のところに妻がいることを突き止め……。

話は全然変わり、学生時代はアメリカ文学を専攻していて、3年生までひたすら南部文学をやっていた。
フォークナーとかキャサリン・アン・ポーターとかテネシー・ウィリアムズとか。
なんだか私はあの独特の感じ、文章から漂う重たい空気感(なんとほわほわした表現)が苦手で、最終的にはサリンジャー(南部関係ない!笑)を読みだしたんだけどまたそれは別の話。その時にちょうどKKKを正義の味方として称える映画(しかもこれが当時大ヒットした)「国民の創生」を見たりしたんですけども、ジャンゴはちょうどその時代を背景とした映画です。

とはいえ、タランティーノだな、と思うのは鬱々とした感じ、説教くささは一切なくって、あくまで娯楽作の西部劇として作り上げた点。
ハリウッド映画の中でアメリカン人がこういうネガティブな過去を映し出すことが無かった中、「国民の創生」を明らかにイメージしたKKKを模した集団たちがドクター・シュルツによって面白いくらい勢いよく爆破されるのは、気持ちいい(笑)

かつて映画がKKKのプロパガンタと化してしまったことをしっかり批判している姿勢が、あー本当に映画好きなんだなーと思った。個人的には「イングロリアス~」よりヤマ場があって面白かったし(笑)

そして、いい演技をしてるのが、悪役のレオナルド・ディカプリオ
J・エドガーのおっさんといい、ウルフ・オブ・ウォールストリートといい、タイタニックの時のキラキラ王子様キャラ(彼は庶民役だけど・笑)からは一皮も二皮も剥けた感じ。
やっぱりイケメンは年を重ねてくるといい味でますね(笑)
この間テレビ見てたらもう彼も39と立派なおっさんになてて驚いた。
そりゃ、「レオ様かっこいいー」とか私が言ってたの高校生で今OLなんだからレオ様もおっさんにもなるよね。
いやはや時の流れは無常。

というわけで話を戻すとタランティーノ流なんちゃってマカロニウェスタンなんでぜひ。


映画『ジャンゴ 繋がれざる者』日本版予告編 - YouTube